小話 お題「みかん、カレンダー、埴輪」

ブログに書くネタがないので、適当に思い浮かんだ三つの言葉を使って小話を書いてみました。あくまでもフィクションです…。

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ある日、一つのみかんがカレンダーを見つめていました。
「うむ、今日はみかんの日か」とみかんがつぶやきます。

「腐ったみかんと呼ばれたこのオレだが、ついに歴史の表舞台に立つ日が来たようだな…」

そうです。このみかんは右上の部分が腐り始めているのです。みかん箱の中のみかんがひとつでも腐るとみんな腐ってしまう…、そんな理由でひとつだけ弾かれて捨てられる寸前のみかんだったのです。

そんな腐りかけのみかんですが、捨てられる前に自ら旅立つ決心をしたようです。

「ふっ、こんなオレを必要としてくれる人間なんぞいやしない(食べられる的な意味で)。ならば腐っていようがやれるだけやってやる!」

そんな台詞を残したかどうかはわかりませんが、腐りかけのみかんはいずこかへ旅立って行きました。

送信者 ゆたりんブログ



そんな腐りかけのみかんを、他のみかん達が見つめています。これから旅立つかつての仲間のことを想っているのでしょうか?
「やっぱり腐ったヤツがいると、こっちまで腐っちゃうからせいせいしたよね〜」
「ほんと、せっかくイケメンの人間に食べてもらいたいのに、あんなヤツがいるとこっちまで迷惑しちゃうからね〜」
「まぁまぁ、君たち。彼のことをそんなに悪くいうのはやめたまえ。彼なりに考えて旅立っていったのだからその意志は尊重すべきだよ。そのおかげでぼくらまで腐らないで済むんだからさ(笑)」

なんということでしょう。他のみかん達のこの言い草。これでも同じ箱に入っていたみかんなのでしょうか。信じられません。と、そこに突然地震が…。

ぐらぐら、どしーん

なんと、みかん箱の上の棚に置いてあった重さ数10kgの巨大な埴輪が地震の揺れで落ちてきて、みかん箱のみかんを全て潰してしまいました。あぁ、なんという地獄絵図…。


時は過ぎ、あの旅立っていった腐りかけのみかんですが、彼はどうなったのでしょうか?はい、彼は旅立った直後にカラスに捕まって「ガシガシ」と食べられたのでした。

めでたし、めでたし。

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