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Open Babelの解説 : 化学式や分子モデリングのファイル形式変換ソフト&ライブラリ

Open Babelとは? 化学関係では分子などを記述するための多くのファイル形式がありますが、Open Babelはファイルを別の形式のファイルに変換することが出来るオープンソースソフト及びライブラリです。 分子モデルのファイルを読もうとしてその形式がソフトで対応していない場合でも、Open Babelで読み込める形式に変換するといった使い方が出来ます。またソフト自体がOpen Babelのライブラリを組み込んでいて、特に気にせずに様々な形式のファイルを読めるなんてこともあります。 Open Babel誕生までの簡単な経緯 Open Babelはその名前から分かるように、Babelというプログラムに由来しています。 BabelはPat Walters氏とMatt Stahl氏により書かれたプログラムです。その2人がBabelを新たに書き直そうとスタートしたのがOBabelとなります(完成はしなかった模様)。 そしてOpenEye社がGNU GPLライセンスでMatt氏のアイデアも加わったOELibというものをリリースします。 その後OELibはOpenEye社により書き直され、それは現在OEChemと呼ばれています。しかしこのソースコードは公開されていません。そしてオープンソースのOELibはOpen Babelに名前を変えて現在に至るという状況のようです。 ここまでの話は時期的には2000年代初頭の流れのようです。 またその他にOELibから派生したものとしてJAVAで書かれたJOELibがあります。 参考サイト Frequently Asked Questions - Open Babel OpenEye Scientific Software - Wikipedia Open Babel - Wikipedia JOELib - Wikipedia

3D分子モデリングのファイル形式 : xyzファイルフォーマットについて簡単なまとめ

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何回かオープンソースのAvogadroというソフトを使って3Dの分子模型を作ったりしてますが、ちょっと興味が湧いたのでそこで使われるファイル形式について調べてみることにしました。   分子モデリングソフト Avogadro を使ってみる   カメムシ襲来!(秋の風物詩) 3D分子モデリングソフトで使われるファイル形式はかなり多岐に渡っているのですが、今回はその中のxyzフォーマットのファイルについて見ていきます。 以下はAvogadroで作成したヘキサナール分子をxyzフォーマットで出力したものです。 19 Energy: -1.2963865 C -3.10801 1.54119 -0.01611 C -1.98911 0.51172 -0.00651 H -3.03107 2.21469 0.84346 H -4.08177 1.04347 0.02813 H -3.07614 2.14423 -0.92919 C -0.61452 1.17987 -0.00730 H -2.09119 -0.13997 -0.88185 H -2.09142 -0.12093 0.88305 C 0.50986 0.14459 -0.04847 H -0.51212 1.80130 0.89074 H -0.52732 1.84741 -0.87328 C 1.87735 0.80789 0.07828 H 0.45643 -0.42368 -0.98560 H 0.37858 -0.58071 0.76438 C 2.97498 -

カメムシ襲来!(秋の風物詩)

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秋と言えば比較的温かい日にどこからともなくカメムシがやってきます。今年も例にもれず、先日網戸に何匹かくっついていました。 カメムシについて簡単に解説しておくと カメムシはカメムシ科の昆虫の総称で、キンカメムシ、アオクサカメムシ、ナガメなどがいます。俗称としてはヘッピリムシ、屁こき虫、クサムシなどがあります。個人的にはヘッピリムシという呼び名をよく耳にします。またその俗称から分かるように、触ると悪臭を放つ虫です。家の中に入ってきたのを捕まえようとするとすぐ悪臭を放つので、なかなか厄介です。一度悪臭を出されると、カメムシを外に放り出してもしばらくは臭いが残ってしまいます。 ちなみに英語では「stink bug」と呼ばれています。「stink」は悪臭という意味でもあります。 その悪臭の主成分はヘキサナール(青臭さ)、トランス-2-ヘキセナール(草や葉の匂い)のようです。臭い成分に関しては諸説あるようで、カメムシの種類によっても違うのかも知れません。詳しくはカメムシや臭い成分分析の文献や論文を調べる必要があるでしょう。 簡単に臭い成分について触れておくと、ヘキサナールは分子モデルで表すと次のようになります。 高画質版をYoutubeにアップロードしています。 3D分子モデル : ヘキサナール / Hexanal - YouTube またトランス-2-ヘキセナールに関しては以下のようになります。 高画質版はこちら 3D分子モデル : トランス-2-ヘキセナール / trans-2-Hexenal - YouTube 両方の分子ともに炭素原子が6つ、酸素原子が1つと構造が似ていますが、結合が若干異なります。 さてカメムシのお話に戻ると、秋は越冬のため人家に飛来することはあるそうです。外に洗濯物や布団を干しておくと、それにくっついて洗濯物などを取り込んだときに一緒に室内に入ってしまうということもあります。 ※以下、カメムシの写真や動画があるので、嫌いな方は読むのはここまでにしておいた方がいいでしょう… さて、いつもは見つけたらすぐ外へ逃がすだけですが、ちょっと捕まえてその様子を見てみることにしました。網戸に張り付いているカメムシを空いているペットボトルに捕まえました。アップで撮るとこんな感じ。結構たくましい。 捕

Emacsの各種フォント設定方法(Linux環境)

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はじめに Emacsにはいくつかフォントの設定方法があります。今回はまず簡単な方法から紹介していきます。古い方法に関してはかなり把握するのが面倒ですが、記録的な意味で一応触りだけ書いておきます。 今回の話は Emacs 24.5.1 Ubuntu 16.04.3 LTS GNOMEデスクトップ環境 で確認をしています。 メニューから選ぶ方法 Emacsでも最近のエディタと同様に、設定メニューからフォント変更が出来ます。 メニューバーの「Options」から「Set Default Font…」を選ぶと次のようなフォント選択画面が出てきます。 ここから好きなフォントとサイズを選ぶと、すぐにその設定が適用されます。しかしこの状態ではEmacsを終了すると、また元の設定に戻ってしまいます。設定を保存するにはメニューバーの「Options」から「Save Options」を選択します。これによりEmacsの設定ファイルにその設定が書き込まれるので、Emacsを終了してもその設定は維持されます。 もし設定を破棄したい場合は、設定ファイル(~/.emacs.d/init.elなど)に書かれた設定を削除するとよいでしょう。 設定ファイルに自分で書き込む方法 自分で設定ファイルに直接書きたい場合、以下のような記述で書くことになります。 (add-to-list 'default-frame-alist '(font . "Takaoゴシック-12" )) この例ではTakaoゴシックというフォントを12ポイントのサイズで指定しています。またフォントサイズの後ろに細かい指定(太字、イタリックなど)も出来ます(詳しくは公式のドキュメントを参照)。また、記述の仕方では"Takaoゴシック 12"といった書き方も出来ます(スペースで設定を区切る方法)。 なお、これら指定方法は、初めに紹介したメニューから選ぶ方法とは設定ファイルの記述が違ってきます。たぶんどちらも同じ設定になると思うのですが、違いが気になる方は調べてみて下さい。 どのようなフォントが使えるかを選ぶには さて設定ファイルに自分で記述する方法では、使いたいフォント名を調べてくる必要があります。正確にフォント名を記

GNOMEのキーボード・ショートカットで違うキーの組み合わせでも動作してしまっていたので修正

GNOMEデスクトップ環境でウィンドウを画面右半分、左半分に移動するキーボード・ショートカット Ctrl+Super+右矢印キー Ctrl+Super+左矢印キー があったのだけど、なぜか Super+右矢印キー Super+左矢印キー でも同じ動作をしてしまっていました。別のソフトのキーボード・ショートカットの設定でその組み合わせを使おうと思っていたので、修正を試みることに。 GNOMEのこのキーボード・ショートカットの設定を他のキーに割り当てても直らなかったのだけど、一度キーボード・ショートカットの割り当てを「無効」にして再び再設定することでどうやら直った模様。おそらく設定ツールからは変更出来ない場所に何らかの設定が残ったままだったのが原因だったのかと思います(ホントにそうだったという確証はないですが)。 これでウィンドウの移動は一番初めのキーボード・ショートカットで動作して、Superと矢印キーの組み合わせでは何も起きない状態に出来ました。また他のソフトにSuperと矢印キーの組み合わせを割り当てても問題無く動作するように出来ました。

GNOMEデスクトップ環境で挙動が怪しくなったときのリセット方法

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GNOMEデスクトップ環境を使っていて、画面の表示などが何かおかしくなった時に簡単に起動しているソフトなどそのままでリセットする方法があります。GNOME Shellをリスタートするという方法で、キーボードで Alt + F2 を押して、表示されるダイアログに r とだけ入力してエンターキーを押します。これでGNOME Shellがリスタートされます。またこの方法では使用しているソフトはそのままの状態に保たれるようです。 実際に試したときの様子のGIFアニメは以下のとおりです。 ログインし直すというのはよくある方法ですが、だいたいの場合はこの方法でも解消するかと思います。 なお、"r"というのはコマンドではなく、Alt+F2で表示されるダイアログにおいて有効な機能のようです。なので通常の端末に"r"と入力して実行しても何も起きないでしょう。

太陽フレア現象(9月6日発生)の情報まとめ(9月12日昼時点まで)

2017年9月6日発生の太陽フレア現象に関するその後の情報についてまとめてみました。 まず国土地理院の発表。 9月6日に発生した太陽フレアのGPS測位への影響(速報)|国土地理院 9月8日の日中、スマホやカーナビ向けのGPSによる測位精度が悪くなった時間帯が生じたそうです。また専門的な利用向けのGPSの測位精度に関しては、そういった影響を軽減する仕組みがあるようで、これまでのところ影響はないそうです。 次に国立天文台の発表。 「ひので」による大規模太陽フレアを起こした活動領域の観測について | 科学衛星「ひので」 太陽観測衛星ひのでによる観測データがまとめられています。今回の太陽フレア現象でもいろいろとデータが取得出来たとのことなので、より詳しい研究につながっていくと思われます。リンク先にはひのでにより撮影された動画と、太陽フレア現象自体の解説動画が掲載されています。より深く太陽フレア現象について知りたい場合は参考になるかと思います。 太陽で起きた現象が地球に影響するということは当然日本だけの話ではありません。 NASA( National Aeronautics and Space Administration: アメリカ航空宇宙局)も次のような情報を出しています。 SDO | Solar Dynamics Observatory Sun Erupts With Significant Flare | NASA (9月6日以降の情報も書かれています) こちらはイギリスの複数の大学の観測チームの情報。 Scientists observe largest solar flare in 12 years

lsコマンドで相対パスを付けてファイル名を出力する方法

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ここ最近、何回かブログでWebカメラやfehコマンドについて書いてます。そしてWebカメラで定点撮影している写真で最新のものを確認する時に $ ls | tail -1 | feh -f - -g 500x400 とすればコマンド一行で最新の写真が表示できます。便利便利。 さて、このコマンドは写真が入っているフォルダにて実行する必要があります。それはなぜかというと、例えば別のフォルダにいる状態(写真はwebcamフォルダに入っていて、いまいるのはその一つ上のフォルダ)だと以下のコマンドではファイル名しか受け取れないからです。 $ ls webcamフォルダ | tail -1 現在居るフォルダには当然そのファイルは存在しないので(写真はwebcamフォルダに存在する)、その出力をfehコマンドに渡してもエラーが表示されてしまいます。 そこで別フォルダにいても最初に示したコマンドを有効にするには、ファイル名だけでなく相対パスが付いた状態のものをlsコマンドで出力する必要があるわけです。 そしてlsコマンドには"-d"オプションがあり、これを用いることで相対パス付きでファイル名を出力することが出来ます。このオプションは使い方が少し独特でファイル名に相対パスを付けて出力したい場合は $ ls -d webcamフォルダ/* とフォルダの後ろにワイルドカードを付ける必要があります。これでwebcamフォルダ内のファイルが相対パス付きで表示されます。そして、これを最初に示したコマンドに適用すると $ ls -d webcamフォルダ/* | tail -1 | feh -f - -g 500x400 となります。これによりたとえ他のフォルダにいたとしても、コマンド一行で最新の写真が確認出来るというわけです。 今回の話はfehコマンドに絡めたものですが、このlsコマンドの使い方はその他にもいろいろと応用できるかと思います。

初めてEmacsを使うときのマニュアルなどの話

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エディタに何を使うかと言えばVimかEmacsかで、たまに論争になったりもします。 (参考情報 :  エディタ戦争 - Wikipedia ) 幸い(?)にも自分はこれまでそのような論争に巻き込まれたことはありませんが、初めてLinuxを使おうとしていた頃は何を使うかで迷っていたものです。まぁ最近ではいろんなエディタが登場してきていて、テキストエディタからソースコード編集に特化したものなど様々なものがあります。 さて、Vimの話は置いておいて(Vimは実際によく知らないので)、Emacsの話をしていきます。 GNU Emacs - GNU Project Emacsの特徴といえばその拡張性です。ブラウザやメール、画像を表示したりカレンダーを見たりゲームが出来たりもします。まぁ、出来ると簡単に書きましたがそれは使いこなせる状態にまでなったらの話で、通常はそれ用のソフトを使った方が便利です…。またエディタとしても操作感は結構クセが強いため、Windowsのメモ帳みたいに考えていると面食らうかも知れません。それでも最近のEmacsはマウス操作である程度出来るようになっています。ただしやはりEmacsはキーボードからの操作がキモになってくるので、少し慣れてきたらそっちの操作を覚えていく必要があります。それとEmacsを他のテキストエディタと同じようなキーボード操作に設定することも出来ますが、なるべく早くEmacsの操作体系に慣れていった方がいいかと思います。 さて、実際何を読んでEmacsを覚えていけばいいかになりますが、Webに数多くあるEmacs便利情報は細切れのものだったり初心者にはハードルが高いものだったりします。一冊、Emacsの初心者向けの本を買ってきて、それを通して一通り覚えるのが確実だとは思います。また、一番初めに触るマニュアルとしてはEmacsのヘルプに付いてくるチャートリアルが便利です。 このチャートリアルの表示の仕方については以下のGIFアニメを参照して下さい。 ここに書いてある操作を身に付ければ、一通りEmacsのキーボード操作は出来るようになるでしょう。 その次の段階としては、自分用に使いやすいカスタマイズや、その他の便利なパッケージを入れる方法になってきます。以前は、そういった設定は設定用ファイルに自分で書いていった

Emacsのウィンドウタイトルをコマンドで変更する方法

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※以下の話はUbuntu16.04.3のGNOMEデスクトップ環境で試したときのものです。他の環境については必要に応じて試してみて下さい。 Emacsを使っていて説明用にスクリーンショットや動画を撮りたいとき、ウィンドウタイトルにファイル名やらユーザー名やらマシン名やらが表示されてしまっていて後から修正が必要になってくる場合があります(何が表示されるかは設定による)。 どこに公開されても問題ないものなら特に対処する必要はないのですが、後々めんどくさいことになると厄介。また、一々設定ファイルでウィンドウタイトルに表示させたいものを変更させるのも若干手間がかかります。 そこでEmacsのコマンド(ミニバッファで実行するヤツ)でサックリ変更する方法について書いておきます。実行するコマンドは以下の通り M-x set-frame-name <RET>タイトルを入力<RET> です。 <RET>は独特の書き方ですが、エンターキーを叩くって意味です。変更している様子を撮ったGIFアニメを以下に貼っておきます。 この方法なら、さっとスクリーンショットを撮りたいときでもすぐ変更出来ますね。 ただし、いざそういう場面になったときそのコマンドを思い出せるかどうかは記憶力次第…。なので、自分で見つけやすい場所にメモとして残しておくといいかと思います。 あとGIFアニメ内に書いてあるように、WindowsやMacでも同じ方法が使えるかどうかは調べてません。 関連ブログ記事 wmctrlコマンド - ウィンドウタイトルの変更操作について

太陽フレア現象再び(2017年9月11日)

前回のブログの太陽フレア現象の話 太陽フレア現象(2017年9月6日発生)関連のお話の用語をいくつか その続きというか、再び大きな太陽フレア現象があったそうです。NICTの発表は次のリンク先に。 大型太陽フレアの観測に関するその後の状況(2) | NICT-情報通信研究機構 発生日時は2017年9月11日の00時35分。 太陽フレア現象で飛んでくるコロナガスが地球に到来するのが9月12日の未明から午後早くにかけてだそうです。約1日ちょいかかって地球にやってくるってところでしょうか。 あとは今回の太陽フレア現象を起こしている黒点群が太陽の反対側に移動していくので、今後は影響が少なくなっていく的なことも書いてありました。

引き続きibusを試してみたときの作業記録的なお話 (Ubuntu 16.04.3)

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先日のibusのブログの話の続きで、もう少し試して使ってみています。 (この前の話 :  日本語インプットをfcitxからibusに切り替えようとしたときの作業記録(Ubuntu 16.04.3) ) 今回も結論から言うと、ibusでもほぼ使い難いということは意識せずに、普通に日本語入力が出来るところまで持ってこれました(あくまでも自分の個人的な使い方の範疇において)。操作状況を動画にすると以下のような感じになります。動画中で入力している文章ではなく、日本語入力の切替(Shift+Spaceを切替設定に割り当て)について見ていただければと思います。 さて結論や動画はひとまず置いておいて話を始めていきます。 指摘を頂いたりWebで調べていると、どうも英語入力と日本語入力を切り替えて使うだけなら、入力ソースで「英語」と「日本語(Mozc)」を行ったり来たりする必要はなくて、Mozcだけに固定したままでいいようです。 Mozcの入力モード自体に 直接入力、ひらがな、カタカナ、半角英数、… などがあるので、その中でモードチェンジしながら使うという方法です。 ibus自体には"入力ソース"を切り替えるキーボード・ショートカットがあるので、それを使って「英語」と「Mozc」を切り替えることは出来ます。他の中国語や韓国語などのIMEを追加していけば、それらを切り替えながら使うということも出来ます。 ただ、先日のブログの話で挙げたように 入力切替時のポップアップの抑制 Mozcの初期状態の維持 あたりの話があるので、状況によってはこの方法では使い難い面はあります。 そして、これはMozc側のモードチェンジにより英語と日本語入力を切り替えればほぼ解決することになります。 というあたりまでは、アタマの中でストーリーが組み上がったわけですが、実際にそのMozc側のモードチェンジがスムーズに出来ないのであれば実用的とは言えません。ということで、そのあたりを詰めていってみることにしました。 で、なんやかんやでアレコレやってみた結果として、以下の設定になりました。 これMozcのキー設定の画面なんですけど、そこに 「直接入力」 に対して 「IMEを有効化」 「入力文字なし」 に対して 「IMEを無効化」

日本語インプットをfcitxからibusに切り替えようとしたときの作業記録(Ubuntu 16.04.3)

タイトルにあるように、日本語インプットに使うシステムをfcitxからibusに切り替えようと思った時の作業記録です。 手順の解説記事ではないので、やり方(method)を知りたい人は読んでもあまり役には立たないかと。 そして結論から言うと、ibusやmozcの設定やなんやらいじるのがめんどうだったので結局fcitxに戻しています。 まず環境としてはUbuntu 16.04.3 LTSですが、デスクトップ環境にGNOMEを使っています(Unityではない)。また日本語入力に関してはMozcを使っています。 手始めにGNOMEのシステム設定から「言語サポート」を開き、使用するインプットメソッドをfcitxからibusに切り替えました。ここで一旦ログアウトします。そしてログインし直しましたが、この時点ではMozcには切り替えられず。再びGNOMEのシステム設定から「地域と言語」の入力ソースに日本語(Mozc)を追加します。が、しかし、日本語の追加項目はいくつか出てくるのですが(Anthyとか"かな"とか)、Mozcは出てきません。どうもMozc用のパッケージが不足している模様。とりあえずターミナルで   $ apt search mozc で検索。そしたらibus-mozcパッケージがインストールされてなかったことが分かりました。あとはいくつかWebサイトを読んでこのパッケージが必要なことを確認し、パッケージをインストール。これで日本語の追加項目にMozcが表示されるはず、と思ったのですが、設定を開いてもそんな項目は表示されませんでした。 さて、いったい何が足りないのか? と思ったのですが、なんてことはなくパッケージを有効にするにはいったんibusのデーモンを起動し直す必要があったようです。ってなわけで、ibusを起動し直すとちゃんとMozcが表示されて、追加も出来ました。一応ここで一度ログインし直し。 さて、これでibusが使用出来るはずなのですが、そういえば入力切り替えのキーボード・ショートカットの設定をしていませんでした。 この時点で結構めんどくさい気持ちが出てきたのですが、気を取り直してGNOMEのシステム設定「キーボード」でショートカットの「タイピング」項目で「次の入力ソースへ切り替える」で「Shift+Space」を設

太陽フレア現象(2017年9月6日発生)関連のお話の用語をいくつか

太陽フレア現象自体は規模の大小はあるようですが、2017年9月6日に起きた太陽フレア現象は特に規模が大きいものだったようです。そしてその太陽フレア現象により放出されてコロナガスが地球に到達することによる影響を懸念するニュースがいくつも報道されていました。磁場の乱れによる影響のピークは9月8日の午前中だったようです。また太陽活動については活発な状態なようなので、しばらくは注視する必要があるとかなんとか。 (Web上のニュース記事はしばらくするとリンク切れになってしまうので、今回は貼りません) 注意喚起自体は国立研究開発法人の情報通信研究機構( NICT )から出されていました。 プレスリリース | 通常の1000倍の大型太陽フレアを観測 | NICT-情報通信研究機構 で、まぁこの手の話について詳しくはなくてニュースを読んでいてもまず用語からしてちょっと聞きかじった程度。ということで、この機会というのもなんですが、いくつか用語とその意味を調べてみました。 とりあえず、メモ程度の話としてブログに残しておきます ・太陽フレア現象 : Solar flare    太陽表面での爆発現象 ・コロナ質量放出 : Coronal Mass Ejection(CME)    コロナのガスが宇宙空間に放出される現象    地球に達すると、通信障害、磁気嵐、オーロラが発生する場合がある ・コロナ : Corona    太陽の最外層の部分 ・太陽風 : Solar Wind    太陽コロナから放出されるプラズマ流。放出される粒子は陽子、電子など。 追記 2017年9月9日15時53分 起きた事象としては 1. 太陽の表面で太陽フレア現象が起きる。 2. 太陽フレア現象でコロナガスが宇宙空間に放出される。 3. そのコロナガスが地球に到達する。 4. 地球に到達したコロナガスが地球の磁場を乱す 5. 乱れた磁場の影響でなんやかんや起きる みたいな感じでしょうか。 また、コロナガスが地球に到達する前に光が地球に到達するので、そこから規模を見積もってるようですね。何か影響が出る前に事前に注意喚起が出来たのはそのためかと。

Org-Mode(Emacs)のコードブロック機能でちょっとしたお遊び

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EmacsのOrg-Modeにはソースコードを扱えるコードブロックという機能があります。これは単にソースコードを書くだけでなく、Emacs内で実行してそのまま出力も得ることが出来ます。コードブロックは #+BEGIN_SRC sh echo 1 #+END_SRC こんなように簡単に書けて、これをコード内で実行(C-c C-c)するとコードブロックの下に #+RESULTS: : 1 と出力されます。この例では「sh」と指定してshellコマンドを実行していますが、他にもemacs-lispやpython、gnuplotなども指定して実行することが出来ます。 実行するには当然システムの方に指定したコマンドがインストールされている必要があります。また、実際にソースコードを実行するにはEmacsの設定ファイル内でどのプログラムを有効にするのか指定する必要もあります。もしコードブロックを書いても何も実行されない場合は、そのへんの設定を洗い直す必要があります。 (そのあたりはまた別でブログに書こうと思います) もう少しこの機能で遊んでみると、以下の動画のようにEmacsに書いた文章を喋らせるといったことも出来ます。これはコードブロック内でOpen JTalkという日本語音声を喋らせることの出来るコマンドを実行しています。 この例では若干コマンドが長くなっていますが、そのへんはシェルスクリプトを作るなどすればもっと簡単に書けるかと思います。テキストエディタであるEmacs内でそのまま実行出来るわけなので、使いようによってはおもしろいことも出来ると思います。 Org-Modeについてはその他にも数多くの機能があって実際結構役に立つことが多いので、また何かネタがあったらブログに書いていこうと思います。

Emacsで行の先頭にあるスペースを削除する方法

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Emacsで文章を書いている時に、文の先頭にあるスペースを削除したい場合があったとします。 具体例としてはOrg-modeでplain textにエクスポートしたとき、見出しのレベルに応じて段落がスペースによって字下げされるといったことがあります。それはエクスポートの書式設定で対処すべき話なのですが、設定項目を探すのに時間がかかったりする場合もあるので、今回はEmacsの文字列置換機能で対処する方法を考えてみます。 例として次のような文章について考えてみます(文章の内容は特に意味はないです😜)。 この文章では2行目と3行目の先頭にそれぞれ2つの半角スペースが入っています。 これくらいならDeleteかBackspaceで消せば簡単に済みますが、一括して消せる方法を覚えておけば処理すべき数が増えても簡単に対応できます。 Emacsにはいくつかの置換機能があるので、その中から正規表現でパターンマッチングして一括で処理するreplace-regexpという方法を使います。 コマンドは M-x replace-regexp として、その後に置換したいパターンを入力してエンター。次に何の文字列に置き換えるかを入力してエンターとすると一括で変更されます。 上の例文で先頭の2つの半角スペースを消すには M-x replace-regexp <RET>^  <RET><RET> とします。<RET>はエンターキーを押すことを現しています。 この書き方では分かりにくいのですが、まず置換したいパターンに 「^  」(サーカムフレックス + スペース + スペース) を指定しています。そして今回は置き換えるのではなく、削除するので後半は何も入力せずエンターキーを押しています。 (サーカムフレックスは別名キャレット、ハット記号とも呼ばれる) 一連の操作を動画にすると以下のようになります。 サーカムフレックスは行の先頭を指定するもので、これがあると先頭にあるものだけ置換対象に選ぶことができます。 以上の方法ではコマンドを実行するとすぐに一括で置換されますが、一つずつどれを置換するか確認しながら行える方法もあります。

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