Calc(LibreOffice) : 1つのセル内において改行で分けられているデータを2つのセルに分離する方法

表計算のデータで、1つのセル内に改行で分けられている2つのデータが入っているというケースがあります。
例えば以下のような地図データの緯度経度が一緒になっているケース。
(例として分かりやすく1つだけ抜き出し、フォントも大きくして見やすくしてあります)

このままでは計算や他にデータを使いたい場合に取り回しが悪いので、これを「緯度」と「経度」で2つのセルにそれぞれを分離したいと思います。
LibreOfficeのCalcにはデータを分離する「テキストをデータへ」という機能があります。それを用いると一応分離は出来るのですが、分離後は一つ下のセルに分離されたデータが移行します。この例のようにセル一つだけ扱う場合は特に問題はないですが、これが縦にデータがいくつも並んでいるケースでは都合が悪いです。出来れば対象のセルの右側のセルに分離したデータを移行したいので、ここではその方法について解説していきます。

なお、ここで用いるLibreOffice Calcのバージョンは5.1.6.2です。

まず「テキストをデータへ」という機能ですが、区切りに見なす記号として改行記号「\n」を入力してもそれでは分離されないようです。(なぜか縦のセルにすることは出来る模様)
そこで、手順を変えて別の方法で分離することを考えます。

Calcには文字の検索・置換機能があるので、まずこれを利用します。以下のスクリーンショットのように
  • 検索する文字列に「\n」
  • 置換後の文字列に「 」(スペース1つ)
を入力します。

置換を実行すると以下のようになります。ここでは単に改行記号をスペースに置き換えただけなので、この段階では1つのセルに2つのデータが入ったままです。

次に「テキストをデータへ」を用います(メニューバーの「データ」から選択)。ここで以下のスクリーンショットのように、
「次の記号で区切られたフィールド」を選択して「スペース」にチェックを入れます。

OKを押すと以下のようにちゃんと右側のセルに2つ目のデータを分離して移行させることが出来ます。

もし右側のセルに空きが無い場合は、「列の挿入」で空きセルの列を増やしてやればよいでしょう。
とりあえず、話としては
  1. 改行記号をスペースに置換する
  2. スペースを区切りとして2つのセルに分離する
という2つの手順となります。もしスペースでは都合が悪い場合は別の文字に置換して下さい。

(注) もしかしたら新しいバージョンのLibreOfficeでは「テキストをデータへ」だけで出来るかも知れませんが、確認はしていません。


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