MPV(動画再生ソフト)のハードウェアデコードと設定ファイルについて
始めに
今回はMPV(動画再生ソフト)の設定ファイルについての話になりますが、ハードウェアデコード絡みで起きたことも合わせて書いていきます。MPVのハードウェアデコードについて(Ubuntu 18.04LTSの場合)
以前に以下のブログでも書いたMPVですが、どうもUbuntu 18.04 LTSのMPVではハードウェアデコードが始めから有効になっているようです。MPVのmanを読むとハードウェアデコードの設定(--hwdec)はデフォルトでは「no」とされているのですが、Ubuntuのリポジトリにあるmpvのソースを読むとハードウェアデコードを使うよう設定されていました。
(なおこれはaptでインストールするMPVの話で、snapパッケージにあるMPVについては調べてはいません)
ハードウェアデコードでなぜ困るのか
なおこの設定でもちゃんと再生出来ているのなら特に困らないのですが、自分の環境では以前使っていたスマホの動画ファイルだけ何故か再生できませんでした。他の動画ファイルは普通に再生出来ていたのでこれまで特に困らなかったのですが。そして、MPVの起動オプションでハードウェアデコードを使わないよう設定したところ、そのスマホの動画ファイルも再生出来ました。このように問題のない方法が分かったのですが、毎回MPVの起動オプションを付けて実行するのはめんどうです。MPVは設定ファイルを使うことで起動する際の挙動をカスタマイズ出来るので、それを使って対処することにします。
MPVの設定ファイルの使い方
さて、Ubuntuではデフォルトのハードウェアデコードの設定が変わっているといっても、MPVのシステム側の設定ファイルでそう指定されているだけです。設定ファイル(mpv.conf)はMPVをインストールしたときにシステム内の以下の場所に置かれます(Ubuntuの場合)。
/etc/mpv/mpv.conf
MPVを起動するときはここに書かれた設定が使われるというわけです。
そしてその設定を書き換えたい場合、このファイル自体はいじりません。設定ファイルを書き換えたい場合は、ホームディレクトリ以下の次の場所に新たにmpv.confという設定ファイルを作成して置いておきます。
~/.config/mpv/mpv.conf
システム側に設定ファイルがあっても、ユーザー環境に置かれたファイルの設定の方が有効となります。
ハードウェアデコードを無効にしたい場合は、mpv.confに
hwdec=no
とだけ書いておけばいいでしょう。
個人的にはいまのところ以下のように設定して使っています。
hwdec=no
framedrop=no
geometry=70%+80%+80%
設定の詳細に関してはmanやドキュメントを読んで調べてみて下さい。
最後に
ハードウェアデコードは有効になっていた方がCPU負荷が減らせるでしょうし、特に問題が無い環境ではわざわざ無効にする必要もないでしょう。今回無効に設定したのはあくまでも個人的な環境の事情によるものです。それでも設定ファイルを使うことでMPVをより使いやすくカスタマイズ出来るので、そういう方法もあることを把握しておくのもいいかと思います。
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