Firefox Quantumでのタブグループ機能について

Firefoxはバージョン57(2017年11月14日リリース)からFirefox Quantumと称されるようになり、Firefoxの大きな特徴でもあるアドオンも刷新されました。刷新されたといってもそれ以前から新しいアドオンへの移行が進められていたので、いきなり切り替わったというわけではないです。しかし新しいアドオンの仕組みでは旧来の仕組みを完全にカバーしてはいなく、それもあってか移行されずにそこで更新がストップしたアドオンもいくつもあります。

その中でタブグループ機能を提供していたアドオンも、新しい仕組みでは機能が揃っていなかったためそこでストップしたものが多かったです。一応、Quantumでも使えるタブグループのアドオンも登場していたのですが、動作は旧来のものと同様ではなく擬似的に再現したもののようでした。
いくつか試して使ってみましたが、違うグループに移動すると元のグループで開いていたタブは一度閉じられてしまうようでした。つまり元のグループに戻ってタブで開いていたページを確認しようとしても、そこで一度タブのページの読み込みが発生してしまう。これが頻繁にグループ移動をしようとすると操作的にはかなり煩わしさを感じました。そのため、個人的にはタブグループのアドオンを使うのは止めて、ブックマーク機能などで置き換えて使用するようにしていました。

そしてしばらくが過ぎたところで、Firefox59から実験的にアドオンの機能としてtabs.hide() APIが使えるようになりました。
Extensions in Firefox 59 | Mozilla Add-ons Blog
これは開いているタブを見かけ上表示しないようにする機能のようで、どうやらこの機能によりタブグループ機能が再び以前と同じように使えるようになるだろう、という話が出ていました。この時はまだ実験的な提供であったため、このAPIを利用するにはFirefoxの設定から機能を有効化する必要がありました。

そしてまたしばらくして、Firefox61でそのAPIが標準で利用出来るようになりました。
Extensions in Firefox 61 | Mozilla Add-ons Blog
ただAPIが利用出来るといっても、一般ユーザーとしてはタブグループを実現したアドオンの登場を待つ必要がありました。

そして現時点(2018年7月6日)では、「Simple Tab Groups」というアドオンがこのAPIに対応したタブグループ機能を提供しているようです。少しこのアドオンを使ってみたところ、Quantum以前とおおよそ同様な使い勝手でタブグループ機能を使うことが出来ました。使用に際してFirefox側から注意事項の表示が出たりしますが、以前タブグループ機能を使っていたならそれほど違和感無く使えると思います。
(注意事項についてのページ : Access hidden tabs in Firefox)
まだAPIが提供されてあまり時間も経っていないので、使用する際は念のため開いているタブのバックアップを取るといいでしょう(アドオンのバックアップ機能やブックマークに書き出しておくなど)。

また今後もこのAPIの機能は充足されていくようですし、紹介したもの以外のアドオンも登場するでしょう。Quantum以降、Firefoxは場合によってはやや使い難さがありましたが、このように徐々に以前と同様、そして新しい使い方が出来るようになっていくと思います。Firefoxの今後に期待したいところです。

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