Emacsの各種フォント設定方法(Linux環境)

はじめに

Emacsにはいくつかフォントの設定方法があります。今回はまず簡単な方法から紹介していきます。古い方法に関してはかなり把握するのが面倒ですが、記録的な意味で一応触りだけ書いておきます。
今回の話は
  • Emacs 24.5.1
  • Ubuntu 16.04.3 LTS
  • GNOMEデスクトップ環境
で確認をしています。

メニューから選ぶ方法

Emacsでも最近のエディタと同様に、設定メニューからフォント変更が出来ます。
メニューバーの「Options」から「Set Default Font…」を選ぶと次のようなフォント選択画面が出てきます。

ここから好きなフォントとサイズを選ぶと、すぐにその設定が適用されます。しかしこの状態ではEmacsを終了すると、また元の設定に戻ってしまいます。設定を保存するにはメニューバーの「Options」から「Save Options」を選択します。これによりEmacsの設定ファイルにその設定が書き込まれるので、Emacsを終了してもその設定は維持されます。
もし設定を破棄したい場合は、設定ファイル(~/.emacs.d/init.elなど)に書かれた設定を削除するとよいでしょう。

設定ファイルに自分で書き込む方法

自分で設定ファイルに直接書きたい場合、以下のような記述で書くことになります。
(add-to-list 'default-frame-alist '(font . "Takaoゴシック-12" ))

この例ではTakaoゴシックというフォントを12ポイントのサイズで指定しています。またフォントサイズの後ろに細かい指定(太字、イタリックなど)も出来ます(詳しくは公式のドキュメントを参照)。また、記述の仕方では"Takaoゴシック 12"といった書き方も出来ます(スペースで設定を区切る方法)。
なお、これら指定方法は、初めに紹介したメニューから選ぶ方法とは設定ファイルの記述が違ってきます。たぶんどちらも同じ設定になると思うのですが、違いが気になる方は調べてみて下さい。

どのようなフォントが使えるかを選ぶには

さて設定ファイルに自分で記述する方法では、使いたいフォント名を調べてくる必要があります。正確にフォント名を記述しないと当然その設定は適用されません。調べる方法としては、GNOMEでは「フォントビューアー」というソフトを用いるといいでしょう。ソフトを起動するとインストールされているフォント一覧が表示されるので、使いたいフォントを選択してその名前を設定ファイルに書きます。
またコマンドラインから調べるには
$ fc-list : family

とします。これでフォント名の一覧が出力されます(パイプでsortに渡した方が見やすい)。こちらの場合、フォント名がカンマで区切られているものがあります。その場合は区切られている方のどれを選んでも大丈夫かと思います。また出力にバックスラッシュもしくは円マーク(\)が付いてくるものもあります。その場合は設定ファイルにはその記号は書く必要はないと思われます。

使いたいフォントを持ってきてシステムに認識させるところから始める場合もあるかと思いますが、今回はそこまでは踏み込みません(fontconfigについて調べるといいかと)。

古い設定方法

ここまで紹介した方法以外に、古くには以下のようなフォントの書き方もされていました。
"-shinonome-gothic-medium-r-normal–14-*-*-*-*-*-*-*"

いまでもこの書き方は使えるようですが、この設定をちゃんと把握するのはかなり面倒です。これはXLFDという仕組みの書き方で、現在これを自分で設定することはほぼないと思います。
(参考 : XLFD - Wikipedia)
かつてはEmacsを使っていたけどフォントの設定でつまづいたという話はそこそこ見られました。自分もこの設定は把握出来ず、使えそうな設定を拾ってきてはなんとか使えるように適当にやっていました。いまではこのような面倒な設定をする必要はないので、そのへんはかなり楽になっていると思います。

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