読書日記 : 「感染症と文明」岩波新書
感染症と文明 -共生への道
- タイトル : 感染症と文明
- サブタイトル : 共生への道
- 発行日 : 2011年6月21日
- 著者 : 山本太郎
- 発行所 : 岩波書店
- レーベル : 岩波新書
- 書籍リンク : 感染症と文明 - 岩波書店
最近の話題として新型コロナウイルスが大きなニュースとなっていますが、たまたま感染症についての本を見かけたので手にとって読んでみることにしました。
著者は長崎大学熱帯医学研究所の教授の方(リンク)。
内容としては人類史と感染症との関係について書かれています。狩猟生活で生活の拠点を転々としていた時代、農耕により定住するようになった時代、文明が興り都市が形成された時代など、それぞれの人間集団の行動と感染症の潜伏、発病について書かれているのは興味深かったです。家畜を介する感染症の場合は、それぞれの文明における家畜の種類が影響したのではなど。
そして文明が発達して遠く離れた都市間の交流が盛んになると、それによって感染症が他の都市に持ち込まれるといったことも。国家間の戦争でもそういった感染症が他の土地に伝搬する要因になっていたとか。戦争は戦力の違いだけでなく、感染症に対する抗体を持っていたかも勝敗を決める要素になっていたのかも知れないですね。
現在では医療の進歩し、人の交流も盛んなってます。そんな中で新しく発生した感染症をどういった方法で封じ込めるのかは社会の課題となっているでしょう。
コメント
コメントを投稿