Adobe Flash Player on Linuxのサポート再開のニュースと実際に使用してみた感想

ニュース概要

Ubuntuのニュース関連サイトのOMG! Ubuntu!でこんな記事が掲載されました。
Adobe U-Turns, Decides to Support Flash for Linux
なんでもLinuxでのAdobeによるFlash Playerのサポートが再開されたようです。

またAdobeの開発ブログは以下のように書かれています。
Beta News – Flash Player NPAPI for Linux
機能、安定性、セキュリティが強化されたとのこと。

これまでAdobeはLinuxでのFlash Playerのサポートをすでにセキュリティサポートのみに切り替えていて、バージョン11.2からマイナーバージョンアップのみ行われていました。
ただしLinux版のGoogle Chromeでは仕組みが違うPPAPIプラグインの形で最新のFlash Playerが提供されていました。このへんの経緯をよく把握してないけど、これはFirefoxなど仕組みの違う他のLinuxアプリからは使用できないものだったので、それらのアプリではこれまで提供されていたNPAPIプラグインを使う必要がありました。
今回サポートが再開されたのはこちらのNPAPI版の方。

サポート再開によりメジャーバージョンも23 betaに上がりました。これまで11.2系列だっただけに一気に上がった形です。11.2は2012年リリースなだけに4年ぶりのメジャーバージョンアップ。
しかしバージョンが上がっても他のOSやPPAPI版の機能を全て備えているわけではない模様。
DRM、GPU acceleration、Stage 3Dなどが使えないようだけど、実際どのようなサイトで支障が出るかはよく分かりません。

現在、以下のサイト
Download Adobe Flash Player 23 Beta for Desktops - Adobe Labs
で今回リリースされたFlash Playerの32bit版と64bit版のプラグインファイルが配布されています。
ただし今回のリリースではまだFedoraとその系列のディストリビューションはサポートされないとのこと。


試してみた使用感

インストール方法
注意 : 将来的にはUbuntuなどディストリビューション側でパッケージ化されて自動アップデートされると思うので、自己責任で試す以外はそれまで待っていた方がいいです。人柱さんにバグ出しされたものを使うのが安全ですので。

手順はさらっと書かれています。現在システムにあるプラグインファイルを置き換えるだけでいいようです。プラグインファイルは libflashplayer.so というファイル名なので
$ locate libflashplayer.so
でシステムから探し出します。Ubuntu16.04では
/usr/lib/flashplugin-installer/
以下に存在しました。
(もしflashプラグインを手動でfirefoxなどに導入していると違うかも知れない)
今回リリースされたのはまだbeta版なので、念のため現在使っているflashプラグインは安全な場所に保存して、ダウンロードしてきたプラグインと置き換えます。
Ubuntuのパッケージシステムを無視した置き換えなので、以後のアップデートで支障が出てもそこは自己責任です。

firefoxでは置き換え後に一度アプリを立ち上げ直すと新しいバージョンのプラグインを認識します。
アドオンマネージャーのプラグインの項目から確認できます。

動作確認
とりあえずニコニコ動画などの動画サイトはこれまでの11.2系列と同じように再生できました。
NHKの緊急時のテレビ同時配信はこれまでLinuxのFirefoxでは再生できなかったので、これで再生出来るようになったか試そうと思ったけど、現在は緊急時ではなく配信されてないので確認できず。
またGYAOはそのままの設定では見れず。Hulu、Netflixは確認してません。
その他、Kindle Cloud Readerなど電子書籍サイトは以前と変わらず表示できました。いくつかのネットラジオ系も大丈夫でした。


今後のFlash Playerの展開についての考察

正直、Flash PlayerはHTML5に移行する形で数年後には無くなるものと思っていました。
(資産利用の用途があるので完全に無くなることはないだろうけど)
ことLinuxに関してはそもそもデスクトップOSとしてのシェアも少ない(最近若干伸びてるけど)ので、将来性が期待できないFlash Playerをわざわざサポート再開するとは思っていませんでした。
もしかしたらPPAPI版からの移植が簡単になったとか、11.2系列のセキュリティアップデートだけでは対処出来ない問題の発生が見込まれたのかも知れないです。

いずれにせよスマホではすでにFlash依存ではなくなっているし、HTML5などに移行するのは既定路線だと思うので今回のLinux版のサポート再開で再びメインストリームとして復活させるというのは考えにくいと思います。
まぁ利用者にとっては11.2系列のままというのもあまり使っていて気分のいいものではなかったので、その意味ではメジャーバージョンアップ、サポート再開は歓迎したいです。
(それでもあまりFlashに依存し続けるのは長引かないで欲しいですが)

用語

PPAPIやNPAPIとはなんぞや?と言われるとよくわからないです。PPAPIの方はChromeに組み込みで導入されている形式で、分離されて提供されるNPAPIよりセキュリティ面や機能自体も若干異なるらしいです。
たぶんChromeで使う場合はPPAPI版、FirefoxなどでFlashを使いたい場合はNPAPI版を考えればいいと思います。
またChromeもオープンソースでの開発版であるChromiumはPPAPI版を使うようです。

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