[グラフ][科学] UbuntuにNgraph-gtkをインストールする



<追記>
debパッケージが配布されるようになったので、そっちの紹介記事を書いておきました↓
ソフト紹介 : Ngraph-gtk
以下は昔に書いた記事なんで、いまはあんまり参考にならないかな〜と思います。
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さて、今日はいろいろなデータをグラフにするNgraphというソフトをUbuntu8.10にインストールしてみました。

大学の研究室にいた頃はしょっちゅう使っていました。実験データとかをプロットしてグラフ化するのに、結構使い勝手がいいソフトです。gnuplotみたいに3Dプロットとかはできないんですけど、マウス操作で図とか自分の好きな位置に書けたりするのがいいですね。作者が日本人の方なので、当然日本語も問題なく入力することができます(Linux版だとちょっと環境に依存するかも…)。

自分の中では2Dグラフを作成するのには、ベストなソフトです。
まぁ円グラフとか棒グラフとかはできない(やってやれないことはないが面倒)ので、そういう場合は別のソフトを使いますけどね。

あ、ちなみにLinux版はフリーですけど、Windows版はシェアウェアです。

で、ちょっと前までVine Linuxを使っていた頃まではそんなに苦もなくインストールできたんですよ。ところがLinuxをUbuntuに変えたらどうもうまくインストールできなかったんです…。確かインストールが完了したように見えて、起動しなかったりしてました。

というわけで、UbuntuでNgraphを使うのは諦めていたんですけど、つい最近Ngraphをgtkベースに修正したものがあることを知りました。tar玉からのインストールだったんですけど、見事起動!しかもgtkベースなので、インターフェースが見やすくなっています(通常はMotifベースだったかな?ちょっと古い印象が…。あ、Windows版はそうではないので見やすいですよ、確か)。作っている人、というか修正しているのはNgraphの作者さんとは別の人のようですね。

Ngraph-gtkのサイトはこちら↓
Ngraph-gtk
ベースのNgraphのバージョンは6.03.47みたいです(2008年11月9日現在で最新版)。

Ubuntuにインストールする際の手順をメモ用にまとめておきます。ちなみにUbuntuのバージョンは8.10です。Ngraph-gtkはいまのところソースコードしか配布されていないので、まずUbuntu側でインストールに必要な環境を整えてやります。

パッケージ管理ソフトのSynapticから以下のパッケージをインストールしておきます。これを入れておかないとconfigureが先に進まないので…。依存関係の都合で他にも結構パッケージがインストールされます。

libglib2.0-dev
libgtk2.0-dev

で、拾ってきたNgraph-gtkのtar玉を
$ tar zxvf Ngraph-gtk-6.03.47.gtk-09.tar.gz
で解凍してやります。

次に、サイトにも記載されている方法でmakeまでやります。
$ ./configure --enable-japanese
$ make

すぐmake installしてもいいんですけど、そうするとパッケージの管理ができなくなってしまうので、今回はcheckinstallというパッケージ管理ソフトを用いてUbuntuにインストールしてやります。Ubuntuでcheckinstallは使ったことはないのでちょっと手間取りましたけど、概ね以下の方法で大丈夫でしょう。作業は一応rootでやってます(rootでの作業は危険なので自己責任で!)。

# checkinstall

多分、ここでエラーが出てインストールされません…。エラーメッセージを読むとどうやら/usr/local/share以下にディレクトリが作成できないため、インストールができないようです。おそらくパーミッションの関係だとは思いますが、rootで作業しているのにそれで怒られるのはちょっとよくわからない…。気を取り直して、エラーメッセージを元に必要なディレクトリをこちらであらかじめ作っておいてやります。

# mkdir /usr/local/share/doc
# mkdir /usr/local/share/doc/Ngraph-gtk
# mkdir /usr/local/share/doc/Ngraph-gtk/html_ja

で再び
# checkinstall
で完了!

後は通常のLinux版と同様に起動できます。メニューにアイコンとか追加されないのでターミナルから
$ ngraph
と指定して起動できます。後は適当に自分でアイコンとかに登録してやればいいでしょう。

このgtk版はオリジナルのNgraphにいくつか修正、追加機能が入っているみたいです。まだあまり使っていないのでよくわからないですけど、やっぱりUbuntuで使えるようになったってのが自分としては一番大きいです。

いまのところ、深い階層のデータファイルをプロットしようとするとグラフは描けるんですけど、エラーが表示されてしまうってのがあって、ちょっと面倒ですけどそれ以外は問題なく使用できています。

今回はUbuntuにインストールしてみましたけど、他のLinuxディストリビューションでも同様にインストールできそうですね。

コメント

  1. checkinstallの前にsudoつけたらできました。ためになりました

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