たまには小説…(ちょいグロ)
*注意*
初めに言っときますけど、フィクションですから〜
グロい話が苦手な人は読まないよに〜
*注意*
あれは、幼稚園で外で遊ぶ時間の時…。
小さい頃、なんでセミがあんな大きな鳴き声なのか知りたくて、捕まえてみたことがある。そして、幼稚園の先生に内緒で持ち出したハサミでセミのお腹を
チョキチョキ
と開いてみた。セミを捕まえたときはあんなにウルサク泣いていたのに、お腹を開いたらその鳴き声がぴたりと止んだ。そして、セミのお腹に目を近づけてよく見てみると、中にキラキラした小さな粒が見えた。なんだろう?と思い、ハサミでセミをアジの開きのように開いてみる。
キラキラキラキラ
砂粒くらいでとても小さかった。でも、すごく綺麗なモノがそこにはあった。そして、この光るキラキラがもっと欲しくなったので、次々にセミを捕まえてハサミで
チョキチョキ
開けていった。あの時は、8つくらいキラキラを集めたんだろうか?あんまり夢中になっていたら、いつの間にか先生に見つかってしまった。すぐに怒られるかと思ったけど、先生は口に手を当てて少し震えていた。その時、私はちょうどハサミで開いたセミを手に持っているときだった。そして、足元には私によって開かれたセミの死骸がいくつも転がっていた。
あの時は、夕方まで先生達の部屋に閉じ込められて、お母さんが迎えに着た頃にはすっかり暗くなっていた。先生たちもお母さんもすごく怒っていた。家に帰ってからもお母さん、お父さんに夜遅くまで怒られた。
やっぱり、ハサミを持ち出したのがいけなかったのかな?
でも、セミの中から集めたキラキラは内緒で持ち出すのに成功した。私はそれを、いつも宝物を入れてあるブリキの缶に大事に仕舞った。
次の日から私は、セミ以外にもこのキラキラを持っている生き物がいないか調べることに夢中になった。お父さんの道具箱からこっそりカッターナイフを持ち出して…。カエル、ミミズ、トンボ、アメンボ、バッタ…、どの生き物からもお腹の中にキラキラがあった。そして大きな生き物ほどそのキラキラが大きかった。でも、死んで干からびた生き物にはキラキラが入っていなかった。
それから、お母さんが夕食の準備で魚をさばくところをよく見てみたが、そこにもキラキラはなかった。どうやら、死んだ生き物にはキラキラが入っていないみたいだ。
ある日、近所でみんなからエサをもらっていた猫が車に引かれて死にかかっているところに出くわした。すごく苦しそうだったが、よく見るとお腹の当たりから光が漏れだしているのが見えた。私は夢中になった。ポケットからナイフを取り出し、猫に近づく。そして…。
家に帰ったら、お母さんが悲鳴を上げた。あの時は、あまりに夢中になっていたため、手はもちろん、顔や洋服まで猫の血でどす黒く染まっていたためだった。すぐにお風呂に入れられたが、お母さんはずっと「どうして、どうして…」と泣いているばかりだった。
あれから、私は誰にもバレないように気をつけてキラキラを集め続けた。やっぱり大きな生き物には大きなキラキラが入っている。そして、集めたキラキラを見ていると、すごく気が楽になる。
もっと集めたい、もっと…、もっと大きな生き物…。
「お前、なにやっているんだ!」
彼氏が突然、そう叫ぶ。私を好きになってくれる人がいた。私の周りには私を避ける人ばかりで、こんな風に好きになってくれる人がいるとは思わなかった。だから、この人には私の秘密を打ち明けてもいいかな、と思ったのだ。
しかし、彼は、彼にはキラキラが見えなかった。私の宝箱の中にあるキラキラ。私が手を血で染めて集めたキラキラ。それが見えないのだという。なんで?私を好きになってくれたんじゃないの?好きなら見えるはずでしょう?そうか、新しいキラキラじゃないと見えないのかも知れない。
私は彼を部屋に待たせて、近所の公園から野良猫を捕まえてくる。そして、部屋に戻って
「私の宝物を教えてあげる」
と言って、猫を…。
そしたら、彼が
「お前、なにやっているんだ!」
と叫んだのだった。どうして?こんなに綺麗なキラキラが入っていたのに?なんで喜んでくれないの?
そうか、もっと大きなキラキラじゃないと見えないのか。そう思って、机の引き出しを開ける。いつかとびきりのキラキラを手に入れるときに使おうと思っていた文化包丁。おもむろに手に取り、彼に向かい合う。そして…、
そして、思い切り突き刺した。
「ほら、こんなに大きなキラキラ。これなら、あなたにも見えるでしょう?」
私は、自分のお腹に包丁を突き刺してキラキラを取り出して彼に見せたのだ。手が真っ赤に染まる。視界がぼやけ、彼の表情がよく見えない。全身から力が抜けていくのが分かるが、この自分から出てきたキラキラを見ていると安心できた。
でも、でも彼は小さく震えた後、叫び声を上げた。そして、
「助けて、助けて…」
と腰を抜かして、部屋から這って出ていこうとしていた。
なんで?なんでこんなに綺麗なのに逃げようとするの?そうだ、私だけじゃなくてあなたの中にも綺麗なキラキラがあるんだよ?もしかしたら私のよりもっと綺麗かも知れない!
私は、力が抜けて床に落としてしまった包丁を拾い直して、そして思い切り全体体重をかけて振り下ろした…。
あれから、何ヶ月立つのだろうか?私は、こんな病院の狭い部屋に閉じ込められてしまった。部屋には毎日お医者さんが来て、具合はどう?と聞いてくる。私が
「お母さんは?」「彼は来ないの?」
と聞いても、何も答えてくれない。
そして、キラキラはもう私には見えなくなってしまったみたいだ。部屋に入ってきたトンボ、雀。その中には何もなかった。なんで見えなくなったんだろう?でも、でも、もっと大きな生き物の中にはキラキラがあるような気がする。
今、病院にいるのも自分のお腹を開けたときに血が流れすぎたからだろう。きっと体調が戻ればまた、キラキラを集められるようになるはず。
そしたら、もっと、もっといっぱい大きなキラキラを集めに行こう。
-終わり-
初めに言っときますけど、フィクションですから〜
グロい話が苦手な人は読まないよに〜
*注意*
あれは、幼稚園で外で遊ぶ時間の時…。
小さい頃、なんでセミがあんな大きな鳴き声なのか知りたくて、捕まえてみたことがある。そして、幼稚園の先生に内緒で持ち出したハサミでセミのお腹を
チョキチョキ
と開いてみた。セミを捕まえたときはあんなにウルサク泣いていたのに、お腹を開いたらその鳴き声がぴたりと止んだ。そして、セミのお腹に目を近づけてよく見てみると、中にキラキラした小さな粒が見えた。なんだろう?と思い、ハサミでセミをアジの開きのように開いてみる。
キラキラキラキラ
砂粒くらいでとても小さかった。でも、すごく綺麗なモノがそこにはあった。そして、この光るキラキラがもっと欲しくなったので、次々にセミを捕まえてハサミで
チョキチョキ
開けていった。あの時は、8つくらいキラキラを集めたんだろうか?あんまり夢中になっていたら、いつの間にか先生に見つかってしまった。すぐに怒られるかと思ったけど、先生は口に手を当てて少し震えていた。その時、私はちょうどハサミで開いたセミを手に持っているときだった。そして、足元には私によって開かれたセミの死骸がいくつも転がっていた。
あの時は、夕方まで先生達の部屋に閉じ込められて、お母さんが迎えに着た頃にはすっかり暗くなっていた。先生たちもお母さんもすごく怒っていた。家に帰ってからもお母さん、お父さんに夜遅くまで怒られた。
やっぱり、ハサミを持ち出したのがいけなかったのかな?
でも、セミの中から集めたキラキラは内緒で持ち出すのに成功した。私はそれを、いつも宝物を入れてあるブリキの缶に大事に仕舞った。
次の日から私は、セミ以外にもこのキラキラを持っている生き物がいないか調べることに夢中になった。お父さんの道具箱からこっそりカッターナイフを持ち出して…。カエル、ミミズ、トンボ、アメンボ、バッタ…、どの生き物からもお腹の中にキラキラがあった。そして大きな生き物ほどそのキラキラが大きかった。でも、死んで干からびた生き物にはキラキラが入っていなかった。
それから、お母さんが夕食の準備で魚をさばくところをよく見てみたが、そこにもキラキラはなかった。どうやら、死んだ生き物にはキラキラが入っていないみたいだ。
ある日、近所でみんなからエサをもらっていた猫が車に引かれて死にかかっているところに出くわした。すごく苦しそうだったが、よく見るとお腹の当たりから光が漏れだしているのが見えた。私は夢中になった。ポケットからナイフを取り出し、猫に近づく。そして…。
家に帰ったら、お母さんが悲鳴を上げた。あの時は、あまりに夢中になっていたため、手はもちろん、顔や洋服まで猫の血でどす黒く染まっていたためだった。すぐにお風呂に入れられたが、お母さんはずっと「どうして、どうして…」と泣いているばかりだった。
あれから、私は誰にもバレないように気をつけてキラキラを集め続けた。やっぱり大きな生き物には大きなキラキラが入っている。そして、集めたキラキラを見ていると、すごく気が楽になる。
もっと集めたい、もっと…、もっと大きな生き物…。
「お前、なにやっているんだ!」
彼氏が突然、そう叫ぶ。私を好きになってくれる人がいた。私の周りには私を避ける人ばかりで、こんな風に好きになってくれる人がいるとは思わなかった。だから、この人には私の秘密を打ち明けてもいいかな、と思ったのだ。
しかし、彼は、彼にはキラキラが見えなかった。私の宝箱の中にあるキラキラ。私が手を血で染めて集めたキラキラ。それが見えないのだという。なんで?私を好きになってくれたんじゃないの?好きなら見えるはずでしょう?そうか、新しいキラキラじゃないと見えないのかも知れない。
私は彼を部屋に待たせて、近所の公園から野良猫を捕まえてくる。そして、部屋に戻って
「私の宝物を教えてあげる」
と言って、猫を…。
そしたら、彼が
「お前、なにやっているんだ!」
と叫んだのだった。どうして?こんなに綺麗なキラキラが入っていたのに?なんで喜んでくれないの?
そうか、もっと大きなキラキラじゃないと見えないのか。そう思って、机の引き出しを開ける。いつかとびきりのキラキラを手に入れるときに使おうと思っていた文化包丁。おもむろに手に取り、彼に向かい合う。そして…、
そして、思い切り突き刺した。
「ほら、こんなに大きなキラキラ。これなら、あなたにも見えるでしょう?」
私は、自分のお腹に包丁を突き刺してキラキラを取り出して彼に見せたのだ。手が真っ赤に染まる。視界がぼやけ、彼の表情がよく見えない。全身から力が抜けていくのが分かるが、この自分から出てきたキラキラを見ていると安心できた。
でも、でも彼は小さく震えた後、叫び声を上げた。そして、
「助けて、助けて…」
と腰を抜かして、部屋から這って出ていこうとしていた。
なんで?なんでこんなに綺麗なのに逃げようとするの?そうだ、私だけじゃなくてあなたの中にも綺麗なキラキラがあるんだよ?もしかしたら私のよりもっと綺麗かも知れない!
私は、力が抜けて床に落としてしまった包丁を拾い直して、そして思い切り全体体重をかけて振り下ろした…。
あれから、何ヶ月立つのだろうか?私は、こんな病院の狭い部屋に閉じ込められてしまった。部屋には毎日お医者さんが来て、具合はどう?と聞いてくる。私が
「お母さんは?」「彼は来ないの?」
と聞いても、何も答えてくれない。
そして、キラキラはもう私には見えなくなってしまったみたいだ。部屋に入ってきたトンボ、雀。その中には何もなかった。なんで見えなくなったんだろう?でも、でも、もっと大きな生き物の中にはキラキラがあるような気がする。
今、病院にいるのも自分のお腹を開けたときに血が流れすぎたからだろう。きっと体調が戻ればまた、キラキラを集められるようになるはず。
そしたら、もっと、もっといっぱい大きなキラキラを集めに行こう。
-終わり-
書き終わってから読み返してみたけど…、
返信削除病んでるな、自分…
orz...